カンボジアで睡眠強盗!睡眠薬を盛られ起きた場所〜俺みたいになるな!しくじり談〜
ケンさんの誘われ、僕はトゥクトゥクに乗り自称イラン人の男とすぐに打ち解けた。
この真ん中で、顔を写したがらない彼。彼の名はアロマ。
イランから来たようでかなり酔っ払ってるように見えた。
飲み屋に着く前から、気前がよく、
見ず知らずの僕たちにかなり良くしてくれた。
この時、僕は”今までの出会い”もあり、なんの疑いもなかった。
飲み屋に着くと、彼のテンションはメーターを振り切っていた。僕らは、何度か乾杯を交わし、トムヤンクンを食べた。
...?
8:00 AM
気付くと、全く知らないホステルにいた。隣で眠るケンさん。状況が全く読めない僕。
ぶっちゃけ、この内容を書いてる今でさえ、あまり思い出せない。
記憶がないのに、二日酔いの感じがない。
何も思い出せない。本当になにも。
アロマもいなければ、トゥクトゥクで帰ってきた記憶もない。
とりあえず、ケンさんを起こした。
そして2人で慌てて外に飛び出た。
会話をこの時したのかな?覚えてない。
すると、ゲストハウスのオーナーが僕らを呼び止め、お金を請求した。
このとき、ようやく僕らの状況が読めた。
「睡眠強盗」だ。
ケンさんは財布まるごと。
僕は現金がない。
どこかのタイミングで薬を盛られ、金をパクられた。
旅行本に載ってる、伝統的な強盗だが、経験者の声を実際には聞いたことがない。ってやつ。だ。
まさか、自分が睡眠強盗の被害者になるとは。
とにかく、このときパニクっていた。
後々考えれば、宿の人たちに昨日の自分たちの様子を聞いたり、この時点で警察を呼んだりするべきだった。
とにかく、このときは従うしかなかった。
”何をすべきなのか”分からない人間は、従う他ない。
不幸中の幸い、僕は国際キャッシュカードを盗まれてなかったので、お金をおろして支払うことが出来た。
「やられた。」
感覚としては、テレビのコンセントをぶち抜いたような、本当にブツっと記憶がなくなった。
これは、ケンさんのケータイに入っていた奇跡的な写真。不意にとられたようでアロマもびっくり。
僕もケンさんもこんな感覚はないし、ケンさんは体育の先生だった。お酒で潰れたことはないという。
間違いなく薬を盛られた。
とりあえず、ツーリストポリスへ。
初めての海外での警察署。
とにかく今の状況を話すことに。
こればっかりは、英語を勉強して来て良かったと心から感じた。
しかし、”動いてくれない”と有名なカンボジアの警察は、
「どこで飲んだかも分からない」
「なんの記憶もない。なんの情報もない。そんなお前らのために動くことは出来ない」
と言われた。
「まずは、そのバーを自分たちで探せ」とのこと。
途方にくれた。日本の警察が、どれだけ優しいか、どれだけ親切か、改めて感じた。
とりあえず 宿に戻ることに。
なんせベンメリアに行くトゥクトゥクツアーを組んでしまっていたからだ。
今思い返すと、普通の人間じゃ考えられないだろうなと思う。
「睡眠強盗」にあった翌日、ツアーに行くという。
2人ともハプニングには焦ったが、旅慣れていたので、”過去を振り返らず”前だけまっすぐ見ることに慣れていた。
2時間ほど遅れてベンメリアへ。
シビアな話はここまでにして、
ここからは少しラフに話そう。
「父さんは嘘つきじゃなかった!ラピュタは本物にあったんだ!」
中1のとき、合唱コンクールで歌った「君をのせて」を思い出した。コンクールがひどかったのも思い出した。
こんな呑気なことを言ってるが、2人とも薬がまだ聞いていて、立ちくらみも酷い(笑)
ベンメリアの近くには子供たちがいた。
これが日本の学生団体所属が口を揃えていう「カンボジアの子供たちの笑顔は、本当に素敵で、、」ってやつか。
すげぇ素敵。
こっちまで、シャボン玉が楽しくなってくる。
ケンさんは、現在 養護学校の先生をしている。
一見 怖そうな見た目からじゃ想像もつかないくらい、心の中が優しい。
優しいというか、優しくて優しくて仕方がない。
バックの中には、シャボン玉やオカリナ、折り紙やチェキなどが入っていて、写真を撮ってカンボジアの子達にあげるそう。
ケンさんのカンボジアに来た理由が、「子供たちの笑顔を見に来た」というのも納得できる。
僕らは、午前中は観光、
午後は”記憶が飛んだレストラン”を探すという日々が続いていた。
相変わらず、警察は動いてくれない。
そんなシェムリアップ3日目。
すべての「歯車」の1番でかい部分と、「偶然という名の必然」を僕は理解することになる。
この写真の謎は次のブログで...!