カンボジア睡眠強盗解決編〜さよならケンさん出会いと別れは”旅セット”〜

カンボジア生活3日目。

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この日は中日ということで、
ケンさんも僕も”ゆっくり”した。

これは、旅行や旅に行った際オススメなのだが、


「マジで予定のない日を最低1日はつくる」

 

これがいい。


予定がない分、自由に動け、
臨機応変に、新しい一歩を踏み出すチャンスや出会いにも繋がる。

 

 

そんな”オフの日”はもっぱら、
「カフェ巡り」を僕はしている。

 

しかし、睡眠強盗翌日。僕らはカフェ巡りよりも、事件のあったレストランを探すしかなかった。

 

といっても、
なぜだか僕もケンさんの中にはシビアな空気は流れてなくて、

 

「どうにかなる。」
または
「流れに身をまかせよう。」


と、旅人独特の”心の余裕”がそこにはあった。

 

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これはカエルのバーベキュー!うえええ!

鶏肉みたいだった!

 

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 んで、”自称 カンボジア岡村隆史”のトゥクトゥクドライバーの岡ちゃん。

 

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日本語ぺらぺらのタクシードライバー。確かに似てる...!笑

 

 

やはり、何事にも ”心に余裕”は必要で、

心に余裕がなくて、自分のことでいっぱいいっぱいになってる大人はカッコ悪い。(かといって余裕振るのもよくない)

 

心に余裕がなくなるほど、
何かに追い詰められてるなら、
そんなもんやめちまえっ!って僕は思うね。

それは、”害”でしかないと思う。

そんなことを思いながら、スタスタと曖昧な記憶を頼りに歩き続けると、
背後から聞き慣れた言語が聞こえた。

 

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「すみませ〜ん!日本人でカフェやってまーす!怪しいものではありませーん!」

 


僕とケンさん”心に余裕”を保とうとしているが、”人間不信”には若干なりつつある。

 

 

どうしよう...いや、今は...
時間もないし...(僕は大丈夫だが、ケンさんは帰国日がある)


...でも、情報を集める他ない。

 

僕らはクルリと回り、声のするカフェへ。

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この「出会い」が非常に大きいものとなり、ここ”カンボジア”に来た最大の「歯車」ということをこの時の僕はまだ知る余地もなかった。

 

 

声をかけてくださったのは、
カンボジアシェムリアップ
「フレッシュ・フルーツ・ファクトリー」通称FFFを経営されている

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ひろかず さん。
事情を話すと、とても驚いていて(そりゃ誰でも驚く珍事件)

 

何か協力出来ないかと、なんとケータイ電話を貸してくれた。

 

日本人だろうが、見ず知らずの若者にケータイを丸2日貸す。


これってすごいことだと思いませんか?

そして、たまたまお店にいた

 

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ケンちゃんとシンさん。


彼らもシェムリアップでお仕事をしている方達だ。(ここで初めてケンちゃんと出会う)


ここで、自己紹介をつらづらと並べたいのではなくて、この後の展開っ!

 

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なんと、ケンちゃんと シンさん。


僕らをバイクの後ろに乗せて、
街中を探索。曖昧な記憶を頼りに、
今ある情報だけで、そのレストランを探すことに!!!

 

なんか、すごくないですか?この展開。もうドラクエRPGの世界。


本当に「出会い」を大切にしたいと心から思っていると...

 

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ケンさん(モリケン)「ここだぁーーーッ!!!」


と同時に突然のスコール!

 

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しかし、僕らにとってこんなに気持ちのいい大雨はなかった。

 

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それは「ショーシャンクの空に」で主人公アンディー・ドュフレーンが脱獄出来た時のよう。最高に気持ちのいい雨だった。(だから脱いでしまった)

 

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その後、びちょびちょになったTシャツの代わりに、ケンちゃんは服をくれた。


どこまでいい人なのか、僕はライターをしているけど、その優しさをうまく例えることが出来ない。


その後、FFFに戻ることに。

 

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ここの壁には、たくさんのメッセージが書かれてある。


毎朝欠かさずお店の付近を掃除している亭主のひろかずさんは、


「これだけの人の熱い気持ちが込められてるお店は、必ずうまくいく」そう話してくれた。

 

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そんな壁の左上に僕の絵も描かせてもらいました!
カンボジアシェムリアップに訪れた際は是非チェックしてください!

 

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中にはこんなメッセージも。
ん?片岡純...?俺の友達なんだけど、
本人かどうかはわからない。笑


僕が惚れ込んだサービスはこちら。

 

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”Pay It Forward”といって、自分が貰うはずだったお釣りを「困ってる人にあげる」サービス。

「これ、使ったらいいじゃない!」
と奥さんに言われたが、

「いやぁ、僕らより困ってる人がきっといますよ(キラッ」

っと、カリオストロの城の銭形警部なみに爽やかな返しをした。

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とりあえず、「目的の場所」が見つかった。

オッケー!これで、”被害届”をゲット出来、全て解決!クリア!

...しかしカンボジアの警察はそう甘くはなかった。

 

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これはネタだが、ツーリストポリスに行くまでのトゥクトゥクドライバーの帽子が「POLICE」だったので、彼に頼んでツーリストポリスへ。

「おじさん、警察なの!?」

「僕ら、財布取られたからお金ないんだ頼むから往復3ドルにして!」

 

僕らは不良日本人。

お金がないことに、大抵片道8ドルでふっかけてくるトゥクトゥクも、3ドルで往復してくれる。カンボジア人、仲良くなるとすごく気前のいい人ばかりだ。

 

 


ツーリストポリスに行くと。

「証拠不十分」

 

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...警察はまた動いてくれなかった。
おいおい嘘だろ!どーすんのよ!?

 

しかし、僕らは ひろかずさんのツテで、
なんと「日本大使館」の人と繋がることが出来た。

 

ちなみに大使館の人に、
「今世界一周してるんだよね?

ちゃんと次の国入る前に、その国のこと調べなきゃダメだよ!!!また問題になるから!!!」

 

と強めに怒られた。


久々に大人に怒られたので戸惑った。

「はい。すんません...」


とまぁ、大使館の人が
「マジで頼む。これは本当に問題だから、頼むから仕事して」
とおそらく言ってくれたのだろう。その日再びツーリストポリスに行くと、
そのレストランに事情聴取しに行ってくれることに。

 

もうこれは打ち上げだ!!!

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なぜかタランチュラと、ヘビを食うケンさん。

 

あと20パーセントで解決というところだ。ぶっちゃけ。

 

その後、FFFに戻る。

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警察が動いてくれて、空気はとりあえず乾杯ムード!


怒涛のシェムリアップ4日目。

 

この日はアンコールワット。アンコールトムへ。

 

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アンコールワットに登る朝日を見ていて...

今回 何よりも、


「生きていたこと」

 

これがマジでデカイ。

 

殺されていてもわからないわけだ。

そして、「旅を続けられること」

これも本当にデカイ。

 

不幸中の幸い、僕はパスポートもクレジットカードも取られなかった。

 

日本円2万円。決して安くない額だが、日本でも無くす奴は無くす額。

 

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「生きてる!!!」

 

これって素晴らしいことだよ!みんな!
生きてるんだ僕ら!!!


”僕らはみんな 生きている〜生きているから笑うんだ〜”とはよく言ったものだ。

 

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...朝日を浴び、その後アンコールワットてっぺんにいる修行僧に聖水をかけてもらいながら、念仏を唱えてもらい、最後にミサンガをつけてもらった。


KEIの運気が+10あがった!

 

 

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そしてここから、旅のスタイルが若干変わる。
僕はタイに来たとき、タイパンツを買わなかった。


旅のスタイルが変わるからだ。
Gopro片手に、現代人っぽい、どこか都会っぽい旅人になりたかった僕は、

 

”いわゆる旅人”っぽい格好を好まなかった。しかしずっとタイパンツ欲しかった。

 

しかし!雨の降った日!
ケンちゃんからもらったタイパンツ。

 

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これで、サムライっぽくなれるわけ。
「ヴィシュヌ神(ヒンドゥーの神)が言っている。(アットシリーズはヒンドィズム)サムライっぽくなれ。と。」

 

そう預言者アッラー(これはイスラム教)になったように悟った。笑


いつかブログで書きたいが、やっぱり
無宗教の僕にとっては逆に宗教は面白い。今度書くわ!

 

アンコールワットのあと、最後のツーリストポリスへ。

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もう態度が180度変わっていた。


恐るべし「大使館の人の一報」

 

本当に人が変わったかのように、仕事をしてくれて、無事 ”被害届”をゲット!

もうまるで、このアイテムを手に入れないと進めないRPG感がすごい。


これはケンさんが、タイに戻る予定の前日。本当に滞在中にゲット出来て良かった。

 

しかし、最後に使えないカンボジア警察から衝撃の一言が。
「俺らは仕事をしたんだ。チップをよこせ」

 

 

 

 


「...は?」


あのー、俺らカネをなくして、困っていて、ここにいるの分かってますよねw?

”耳を疑う”って、こういうことなんだなぁーwと人生で初めて思った。

 

 

もちろん1円も払わんっ!ばーかばーか!笑

 

カンボジアでトラブったとき、まずワイロを支払うと動いてくれるそうです。ふざけんなー!!

 

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けんさん最終日の夜。
けんさんは財布を盗まれてるのに、なけなしのお金で僕にご馳走してくれた。

 

どんだけいい人なんだ!けんさん!

僕の兄貴的な存在。

 

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僕がチャオズなら、けんさんは天津飯


数日前、タイ・バンコクにて 朝帰りしなければ、けんさんに会ってないし、カンボジアにもいない。


そして、こんな珍事件に巻き込まれず、こうして”大きな壁”を乗り越えることもなかった。

 

この経験は、この世界一周の旅、
いや人生において大きな意味を持つ。


僕は思うね。
最近 旅慣れてきて、調子付いてきたから、神様が南米・アフリカで死なないように、ちょいと懲らしめてくれたんだと。


神様「2万円(現金)はもらうけど、まぁこれで何が大切か分かったでしょ?
今後、気をつけろよ!!」


翌日。ここで”カンボジア運命共同体”は解散。

 

「さよなら...ケンさん(チャオズ風)」

 

こうやって、人と出会って別れて、
その人達の”旅”が僕の中で続いてる。
これってなんだか、ひとつの物語を読んでるようだ。

 

僕の旅は、まだまだ続く。