さらばインド!悲劇のUAE!目指せヨルダン〜オラオラvs無駄無駄〜
この物語は、果てしなく高い壁を幾度となく”諦めずに”行動し続けた旅人の数奇な2日間を綴ったものである...
僕は無事コルカタ空港に到着し、ひと月前から持っていたチケットを握りしめていた...
チェックインを済ましコルカタ空港からニューデリー行きのフライトは22:30。
「ふぅ〜これでインドとはおさらばだ!」なんて息を抜くのは早かった...
それは、
地獄の45時間[NEW!最長移動]の
空路移動の幕開けだった...
「うっひょ〜!なんだここは!
なんでも食えるぞ...!」
と数時間前までルピーと戦っていた俺は空港内のレストランにテンションあげあげ。
なんせクレジットカードが使えるのだ!
最強ではないか!
最近まともにお腹いっぱいになってない僕はとにかくテンションが上がる。
久々にパスタ(温野菜たっぷり)を注文!
...なんだこのこみ上げる幸せは。
う、うますぎる。
カレーの味はどこにもしない。
たった250ルピー(400円)の豪華な食事。
インドでは1食100ルピーあればお腹いっぱいなので、最後は贅沢に食べてやった...
食べてやったのはいいのだが、
ん?...時間がやばい!
急いで平らげ、走れ走れ!
ゲートに走れ!
「もうゲートは閉まりました。」
ちーん(オチ読めるよね)
やっちまった。完全にやっちまった。
でも、いま閉めたばかりという感じで、強く抗議した。
頼む!もう1度だけ開けてくれ!と。
「もう無理です。荷物を持って、外に出てください。」
ちょっとたった5分でしょう!
お願いだよ!頼むよ!
いくら言っても無駄で、結局目の前で飛行機は飛んでしまった。
完全にやっちまった。
時間にかなりルーズになっていた。
「まぁ、間に合うっしょ?」的な感覚でいた。
大きくため息をつく。
マジでふざけんな!自分と!インディゴの職員。
どうしようもないので、事情を説明し、チェックインカウンターに。
この時、搭乗を拒否した従業員も一緒に事情を説明させるために袖を引っ張って連れてきた。
この時も、どこか
「ま、新しいチケットをくれるでしょ?」と思っていた自分がいた。
しかしいくら言っても、
「買い直す他ない。」の一点張り。
いやいや!実際は乗れたのに、コイツらが搭乗拒否したんだよ!?アンタも説明してよ!と、袖を掴んでいるインド人にも話す。
しばらくして、ボスらしき男が出てきた。すると、僕に見えないように(バレバレだけど)ワイロらしきものを彼に渡した。
(おそらくチケットを買い直せさせれば、ワイロなんて安いもの...つまり証言者を消した)
すると彼は、くるっと背中を向けて行ってしまったではないか!!
「なんなんだこれは!どういうことだ!?」
頭の中でプチパニック。
で、ボスが言う
「外に出て、インディゴ(航空会社)のチケットを買ってください。」
だから お金ないし、問題はそちらにもあるでしょ!!!と果敢に反撃!
「ここではどうすることも出来ません。チケットカウンターにまず行ってください。我々の仲間がお助けします。」
こんな言葉、はなから嘘だった。
チケットカウンターは空港の外!
出てから、
「おい!なにも助けてくれねぇーじゃねぇか!」と叫んでも、というか、叫ぶことも無理。
だって、インドの空港は、
出国のチケットがなければ絶対に入れない。
どんなことがあっても絶対に入れないわけだ。
それはどんなに困っていても、入り口に立つ機関銃を持つ警備員に止められる。
だからインド初日、
「頼むから換金だけさせてくれ」と1ルピーもない困ってる外国人さえも通してくれなかった。
タージマハルも然り、インドは本当に官僚制。
普段テキトーなのに、こーゆーとこマジでキッチリカッチリしている。とゆーか、彼らは考えてない。
少数のトップに立つものがルールを作り、あとの大部分の脳なしがそのルールだけに従うという非常に頭にくる合理的なシステムだ。
で、チケットカウンターに言って、
事情を説明しても理解されず...
結局、たらい回しにされ、
内容を薄くさせるのが奴らの手。クソッタレめ!!!
実は、今回のインド出国。
コルカタ→ニューデリー→ドバイ→アンマンという大移動。もちろんチケットだって安くはないので、ひと月前から購入。
安さのために20日までインドにいた。
でもって、
コルカタ→ニューデリーの便に乗れなかったので、間接的にニューデリー→ドバイのチケットも破るはめに。
幸いドバイ→アンマンは、
ドバイに12時間滞在予定なので、そこまでぶっ飛ばせば、3枚めの最も高いチケットは無事なわけだ。
もう進むしかない。
どうにかそのチケットだけは破りたくない!
カウンターのお姉ちゃんに、
「もう良いよ!この3枚目のチケットは使いたいから、どうにかドバイに行けるようにしてよ...!」と交渉。
すでに乗るはずだった飛行機が離陸して3時間経っていた。
3時間の奮闘の末、折れたのは日本人の僕だった。
しかし、3時間も話すうちに
チケットカウンターの姉ちゃんと奇妙な友情が生まれていた。
これは試してほしいんだが、
大きい声を上げる見ず知らずの外人に
「なんで怒ってんの?」と突然聞く。
すると、絶対「怒ってはないよ!」と自分を見つめ直し、我に帰り、謎の友好関係が出来る。
気付けば、ルシファー(だっけな?)と僕はチケット交渉&お互いのことについて話していた。
「私なんて27歳なのにまだインドから出たこともないわ!あなたは今、飛行機に乗れなくて悲しいかもしれないけど、私なんてもっと悲しいわ!行きたい海外にも行けず、毎日海外に行く人ばかりを見送って!」
「私この会社がだいっきらい!」
「本当はケイのチケットタダであげたいけど、そうすると私の給料からの支払いになるわ。そうしたら、今月生きていけない!」
やっぱり、ムカつかせるのも
元気にさせるのも、結局”人”なのだ。
まぁ、今回はしょうがないか。
人生初の飛行機逃し。
チクショー!3万円で買ったチケットがすでに倍に跳ね上がる。
でもって、飛行機は朝6時。
ニューデリー経由でドバイに行くと18時発の3枚目のチケットに間に合わない。
つまり、16時には到着しなくてはならない(更に外国なので出国の2時間前)
しょうがなくハドリワール経由でドバイに行くことに。
だから、高い便しかなかったわけだ。
しかもコルカタ空港もニューデリー空港も、インドの空港にはwifiがない!
なんてクソな国 空港なんだ!!!
これじゃ格安航空券も調べらないから、従うしかない...
[ステージ1]
コルカタ空港空港泊。
朝3時。無事チェックイン。
と思われたが、「ドバイのビザはあんのか?」とインディゴのバカ職員に聞かれた。
「だから、俺は乗り換えで行くだけだって!」
と言っても、
チケットがバラバラなのだ
(前回のものと、今回新しく買ったもの)
だから何故か簡単に通してくれず、
「しかも日本人はビザいらねぇーつーの!」と言うと、「確かめるから4時に戻ってこい。4時以降に来るなよ?」とのこと。
呆れた。が、もう反論する気にもならず、クッソ長い列に並んだにも関わらず、外で待つことに。
「オイ!起きろ!」その職員が話しかけてきて、再びチェックインカウンターに。
「で、どうだったんだよ?ビザ?」
「...必要なかった。」
...「だから言ったろォォオオオオ!?
必要ねぇーって!そもそもテメェーはなんで覚えてねぇんだ?プロフェッショナルなるだろォォオオオオ!!?
もうぜってぇー忘れんじゃねぇぞ!
僕のイメージが変わるかもしれないが、英語で再びぶちまけてやった。
すると「俺はプロフェッショナルじゃないから...」とか言い訳し始めた。
とにかくスッキリ!
ストレスは溜めない主義のぼく。
英語だと、感情が深くまで入ってないから、ついついぶちまけちまう。
そして、日本人の仕事に対するプロ意識ってさすがだなって感じた。
とりあえず飛行機に乗れた。
まず、目指すはハドリワール空港。
3時間のフライトだ。
こういう日に限って、朝日は美しい。
次のフライトは14時。ここで5時間も待つ。
到着後2時間荷物受け取りカウンターの椅子で寝ていた。3時間前になりチェックイン。重たい荷物を預けた。
何やら空港の外にはファストフードがたくさん。
よし、何か食いに行こう。
外に出ようとすると止められた。
出た。バカなインド人の官僚制。
1度入ったら、外には出れないんだと。
機関銃を持つ警備員が僕に言う。
「ファストフードなら中にもある」と言われたが、これは嘘だった。
本当にやり方が汚いこいつら!
絶対に戻ってこれないことを良いことに、テキトーなこと言いやがって!
インド人。数学やテクノロジーの話をよく耳にするだろう?頭が良い人が多いって思う人もたくさんいると思う。
頭がいい人ももちろんいる。
だけど、それを取り巻くように頭の悪い人がたくさんいるわけだ。
「国際的な空港では常識だけど?」
と言ったところで何も通じない。
もういい!バカバカ!!
ばーか!とりあえず、ドバイを目指す。
ドバイ(アラブ首長国連邦)とインドの時差は1.5時間。
フライト時間は、3時間半。
飛行機でも寝まくってドバイ到着。
到着前に、機内の窓から見えたブルジュ・ハリファは見事なものだった。
とにかく急げ急げ!
と思っていたが、僕もハドリワール経由を提案したカウンターのルシファーも肝心なことを忘れていた。
”イミグレーション”の存在だ。
多くの外国人が列に並ぶ、急いでんのに!急いでんのに!!
そわそわと焦りが出てくる。
18時50分出発便。
現在16時30分。
いや!これは行けそう!?
行けない!?高い便で来たんだ。
これは絶対に乗るしかない!
イミグレーションが終わり、
17時。普通の人間なら諦めるだろう。
だが我輩の辞書に「諦める」という字は、この旅に出てから消滅しているッ!
ドバイ空港内を駆け巡り、
「フライドバイ」のカウンターを探すが見つからない!
「フライ ドバイのカウンターはどこですか?」
「フライドバイはターミナル2だよ。」
...頭の中で試合終了のゴングが成り掛けた。
が、鳴らんっ!ここまで来たんだ!行くしかねぇ!どうやらターミナル2はタクシーで行くとのこと。
走ってタクシーターミナルに行き、
今にも発信しそうなタクシーに飛び乗った。
しかもこの時、乗客が乗っている。
しかも!現金は持ってない!
大きな声で言う。
「本当にお願いターミナル2で降ろしてください!!!」
もちろんどデカイバックパックを背負ったまま助手席に飛び乗ったから、こんな感じ。
タクシーは走り出した。
後ろの乗客もオッケーとのこと。
さすがにこんな無茶に頭の中では
”たーたたったー♪たーたたー♪”
とインディージョーンズのテーマが鳴り出した。
こんなこと初めてだ。
しかしこれぞ我が旅。今の自分!
こんなときに限って、またまた夕日が綺麗だった。
ドバイの街並みは長きに渡りインドにいた僕にとって、綺麗で整っていて、快適そのものだった。
6時空港到着!
「ごめん!お金持ってないんだ!」と後ろの客に言うと、
焦ってるのを知ってか
「いいよいいよ!大丈夫!」と言ってくれた。
とんでもないストーリーだ。
見ず知らずの客を乗せた走り出そうとしているタクシーのドアをこじ開けて、「〜までお願い!」と言って、金を払わない。
映画ラッシュアワーを思い出す。
さて、フライドバイのカウンターに到着!!!乗れるのか!?乗れないのか!!?ここまで来たんだ!ハイジャックしてでも乗ってやる!!!
「すでにチェックインカウンターは閉まりました。新しいチケットを購入してください。」
完全に試合のゴングが鳴り響いた。
さすがに朽ち果てた。
ここまでどんな思いで来たのか敬意を話しても無駄。何を言っても無駄だった。
俺も必死だった。
必死にラッシュしたんだ。
しかし相手は無駄無駄無駄無駄。
「ジョジョの奇妙な冒険」並みの戦いがそこにあった。
さすがに落ち込んだ。
その場でチケットを買う気にはなれず、とりあえずFree wifiを探し、ベンチに座ることに。
このときの僕は、あしたのジョー最終話。
完全にノックアウトされていた。
「希望と絶望の行き来」が
精神的に僕を追い詰め、
「長時間の移動」が僕を肉体的に追い詰め、
更に「金銭面のダメージ」が僕にとどめを刺す。
...真っ白だ。
久々に燃えたぜ。完全に燃えつきた。
放心状態。再起動に20分かかります(でも20分)
そんな考えが頭をよぎる。
ここでヨルダン・アンマン行きのチケットを購入すると、航空券だけで7万円の出費(うち3万は捨てチケット)捨てチケにしては高すぎる。
ずっと行きたかった場所だけど、
金銭的にエジプトに飛んでしまおうかな。
むしろ、ここで日本に帰れたらどれだけ幸せか.....
いろんな考えが頭の中で混ざり合う。
高すぎるぞほんまに...!
悔やんでも悔やみきれない自分がいた。
とんでもない高級ビュッフェをコルカタ空港で食べてしまったのだ(250ルピー)
ふとお母ちゃんから、ラインが入った。
陸路移動等でSNSの更新が途絶えると=死んだ。と思う心配性の母ちゃん。
とりあえずありったけの愚痴をこぼした。
父親同様、俺を虎の子にしたい母ちゃん。
しかし、その通りだごもっとも。
できの悪い子は授業料が掛かるわけよ。
今回の人生の授業料は大きいけど、
お金とか時間の意味を再び再確認できるわけ。
確かに、俺 インドに慣れすぎてたとこあった。
ここで切り替えなきゃね。日本人にね。
時間とかルーズになってたよ。インドに入ったときから、日本人1回やめてたからさ!
でもって、父ちゃんが言ってた言葉の意味も再確認できた。
「そりゃ世界一周の資金くらい出してやれないこともないけど、それ出したらただの”旅行”になっちまうぞ?なんも楽しくねぇ」
たしかに、今回の授業料高いけど、
もし親からもらったお金だったら、時間の大切さも、お金の大切さも学ぶこと出来なかった。
それこそ”旅行”になっちまう。
たっけぇ授業料。
でも前に進まなきゃいけない。
壁は乗り越えなきゃいけない。
もう切り替わった。
後ろを振り返ってる暇なんてない。
よしゃ、進むしかない。ヨルダン・アンマン行き。8時発のチケットを購入。
[ステージ2]
ドバイ国際空港宿泊
ふぅ、人生発の2夜連続空港泊。
これから12時間もあるわけだ。笑
幸いにもUAEの空港は綺麗で快適。
とりあえず、ヨルダン・ペトラに行くこともあって、インディージョーンズ3を復習。
2.3回観たかな(笑)
とにかくコーヒーショップでカフェイン入れまくって、ずっと起きてた。
翌朝8時。
空港で観る2回目の朝日はやっぱり美しかった。
期待と不安を胸に、僕は無事にヨルダン・アンマンへ旅立った。
にほんブログ村
↑《ブログランキング》に参加しています!
ポチッと押していただくだけで、もっともっとクレイジージャーニーしちゃいます!