ついに南米上陸!ペルー・クスコで感動の再会!〜ここから始まるチームパイレーツ〜

 

...ちゃん!

 

...じいちゃん!

おじいちゃん!起きてよ!!」

 

気付けば、暖炉の前の椅子で僕は眠っていた。

もう何年も取り替えてない古臭い絨毯に、大きなソファ。テレビがないこのリビングは、紛れもなく僕の家だ。

 

「ねぇ!おじいちゃん!

はなし!たびのつづきのはなしをしてよ!」

 

そう孫に言われ、ようやく思い出した。

僕は「自分の旅」の話をしている間に、この子につられ、ウトウトと眠ってしまったのだ。

さっきまで、眠そうな顔をしていたこの子は、今では ボロボロの絨毯の上を飛び跳ねている。

 

「あぁ、わかったわかった。

ここからのお話が好きなんだね。話してあげるよ。じゃあ、おばあちゃんにクッキーとミルクを貰っておいで」そう僕は彼に告げると、「旅の続き」を語り始めた。

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....

サンフランシスコを後にした僕は、ついに南米へと向かった。

サンフランシスコの空港は、僕にとってものすごくしょっぱく、負け犬みたいな顔で、はやくこの場を去りたくてしょうがなかったのを今でも覚えている。

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このベンチ。
サンフランシスコに到着してから、なんだか動くことが出来なくて1時間も座っていたベンチ。

 

忘れたくても忘れられないこの想いは、
この後少しだけ心の片隅に置かれ、一緒に旅をすることになる。

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飛行機に乗って、夜景を横目に離陸。
サンフランシスコの街がどんどん小さくなっていく。

 

結局、人の悩みというのは、どんな大きなことをしていても、ミニマムレベルで世界から見たら、とても小さいのに、自分の中ではとても大きい。

 

だから、世界に目を向けて、問題を解決していこうと思っている人、金儲けじゃなくて、本気で世の中を変えようとしている人間はすごい。

 

自分の中にあるミニマムレベルの大きな悩みなんてないのかな。すごいな世界のリーダーって。

 

はっきり言って、悩みのない人間などこの世にいない。これは間違いない。

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僕の口から、ポジティブメッセージが出るのは、実はすげぇー悩んでるから。

 

本当にポジティブな人間から、人を励ます言葉なんて出ないんじゃないかな。だって、その人の気持ち分からないじゃない。

 

一度も病気にかかったことのない医者に、患者の気持ちは分からない。それと一緒だ。

 

俺は悩んで、悩んで、
でも前を懸命に向こうとする、歩こうとする。


転んで、ズタボロになって、でも這い上がろうとする”その瞬間”。生まれた言葉たちがポジティブメッセージだ。

 

正直いうと、ほとんどの言葉を自分に言い聞かせていた。

 

悩まない人間など、この世にいないのに、ポジティブメッセージを呟きすぎて、自分は単純にポジティブな人間だと思われがちで、

悩んでいる最中に、悩みの相談を受けるから、
ホームシックは更に悪化するし、
SNSやライター記事と向き合う気力もなくなるし、一時期大変なときもあった。けど、なんとかここまで歩いてこれた。

 

そんなことを思っていると、ウトウトと寝てしまい、気付いた頃には朝日が上がり、

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エルサルバドルにいた。

メキシコのちょっと下、コスタリカの上、中南米エルサルバドル・ でトランジット!

 

この空港では5時間ほど滞在した。いつも思うんだけど、空港の椅子の手すり本当にいらない。笑


手すりがあるから、横になって寝れないので、地べたがひんやり冷たく、ずっと渋谷のギャルみたいに座っていた。まぁバックパッカーあるあるだ。

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...「南米」では、日本人はモテる!

そんな夢のような噂を聞いた。空港の中を歩いていると、綺麗なラテン系の人たちが!


た、たしかに優しい気がする。けど、本当にこっちの人たちって英語が喋れないから大変だった。

 

国際空港でさえ、英語が通じない。
「ハウマッチ?」さえ理解してくれない。
これは大変だ。


無事、エルサルバドルから目的地”ペルー・リマ”へ。
離陸前、窓の外を見ると 面白い光景が。

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これ、後ろの人たちいる??笑
仕事をしている人たちがほとんど前の人たちだけであった。

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スピリット航空の機内食
久々に機内食が出て感激!!やるではないか!!!

結局、24時間以上の移動でペルー・リマへ到着。あたりを見渡すと、すでに真っ暗だ。

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事前に調べてあった日本人宿「さくらこ」までの移動は、タクシーを使うことにした。本来、タクシーというのも、日本人宿というのも使いたくはなかったが、

初めての「南米」ということもあり、出だしはすこし警戒した。

 

バックパックを背負って空港を出れば、いつもの客引き攻撃。

 

「お宿さくらこ」の場所を行って、値段交渉開始。この辺りはお手の物だが、警戒することは越したことがなく、結局 1番 外見がしっかりしていた彼のタクシーを選んだ。

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 僕は彼を「南米のちゅうえい」と名付けた。

周囲が半袖半ズボンの中、しっかりな格好をしていて、お客を勝ち取るのだから、彼の営業力は この辺りではズバ抜けている。

日本のサラリーマンが毎日、ビシッとした格好をしているのは、「営業力」つまり、「ビジネスを成功させるため」だということを再確認した。

 

彼は僕と同い年で、拙い英語で会話をした。いつも、公共の移動の何倍もかかるタクシーを利用するときは、「授業料」を払ったと思って、

「その国の言葉」の習得を試みる。(もちろんメーターを気にしながら)

 

僕はスペイン語が全くわからなかったので、彼のタクシーを選んで正解だった。スペインをヒッチハイクしたときは、みんな英語で会話をしていたからね。

 

しかし、南米はそうはいかない。

この大きな大陸の9割がスペイン語圏。

ようするに中国人が中国語しか喋れないそれと似ている。

 

オラ!(こんにちは!)

コモエスタス?(調子はどう?)

ムイビエーーン(最高だよ!)

グラシアス(ありがとう)

デリシオーソ!(おいしい)

 

こんな感じでコミュニケーションは成立する。

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窓の外を見ると、トゥクトゥクや廃墟になった家、すこし治安の悪い感じは、東南アジアのようで特に1カ国目のフィリピンを思い出させた。

 

ついに、日本のほぼ真裏までやって来たのか。

僕の旅もまもなく終わりを告げる。早いもので1月末。3月には帰るから、残り2ヶ月を切ったところだ。

 

若干ボッタクられながらも、命の保証とスペイン語留学だと思い100ソルくらい払い、無事「お宿さくらこ」へ。

 

タクシーの運転とのいざこざは、本当に避けた方がいい。エジプトではお釣りの値段が違うということで口論になり、ナイフを突きつけられた。100円もしないエジプシャンポンドで殺されたら、たまったもんじゃない。

 

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「お宿さくらこ」では懐かしい顔ぶれが!!

一緒にモロッコを旅し、サハラ砂漠でキャンプをしたり、スペインへ北上した”のんちゃん”!

 

約3ヶ月ぶりの再会で、今までの互いの旅路を話したり、暴露をするがのんちゃんは世界中の男とインターナショナルラブを繰り返してるので、その話で盛り上がった。彼女ほど世界を股にかけている女性に出会ったことがない。笑笑

 

ニューヨークの年越しを一緒に祝った、

「地元のゆるキャラ”ネギーマン”を広める世界一周」をしている ネギ!が!!

 

ネギは、同じ93年生まれで、男として今後の人生の話をするのはとてもいい会話を生む。

しかし 東京もんは、若干「関西のノリ」に付いていけないところがある。

そう、ネギの出身は京都・九条。最初はぎこちない感じだが、すこしずつ苦手だった人との距離が縮まっていくのも「旅の良さ」だし、

 

「世界のどこかで再会」というロマンを感じるだけでも、旅に出る価値がある。

 

首都リマは特に見所がないのと、このとき若干急いでいたというのもあり、のんちゃん、のんちゃんの友達のももちゃん、ネギと大学生4人チームで、翌朝「クスコ」へ向かった。

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 📍Cusco, Peru

インカコーラを片手に歩くクスコの街並みは、大航海時代に戻ったかのよう。


歩いていると聴こえてくる竹笛の音色と、人も、町の雰囲気も、とても落ち着いていて気持ちがいい。少し高いところから町を見下ろすと、山に囲まれていることがよく分かる。

クスコはこの旅の中でも上位に食い込む居心地の良さ。だけど標高3,500mだから 走るとすぐ息切れが...。
富士山よりも高くて 若干の高山病と微熱での長距離移動。

 

リマからクスコへの22時間。

さすがに前日の飛行機での移動と合わせ丸2日以上の移動は体に響いた。

そして、このクスコ。すり鉢状に街ができていて、起伏が激しく階段だからけだ。

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これがものすごい体に応える...

酸欠がものすごい。宿「カサデルインカ」に着くや否や、ものすごい酸欠で頭がガンガン。

チェックインを済ます前に、おばちゃんから「コカ茶」を頂いた。

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 このコカ茶がものすごく美味しい代物で、酸欠もすぐに治る。「コカ」の葉に、お湯を入れてるだけなのだが、ものすごい効き目だ。

 

ちなみに、この「コカ」。あの「コカ」で、南米全土では合法だが、他の大陸への持ち込みは不可だ。ちなみにちなみに、あの「コカコーラ」はこの「コカ」から取っているそう(というか、使っているそう)

 

とりあえず、頭が麻痺して 痛みを軽減してくれるのかな?? 幻覚を見たりはしない。

 

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この絶景は、カサデルインカの屋上から撮ったもの。

 

 

 

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スペインの植民地だったペルー、クスコの雰囲気はパイレーツオブカリビアンの街並みみたい。

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写真はクスコの名物市場「メルカド・デ・サン・ペドロ」で飲むアボカドシェイク

3ソル(90円)

旅に出るまで、アボカドって醤油付けてワサビと一緒に食べるものだと思ってたけど、最近はミルクシェイクにするのが1番好きだなー!

南米のアボカドは、日本のものと違って、とても甘いことで有名だ。

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 この市場や露店といった辺りも、ペルーはなんだか東南アジアのようで親近感が湧く。

 

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パイレーツオブカリビアンのような街並みのクスコを歩いていると、ネギが突然...

 

ネギ「Keiくんって、ちょっとオーランドブルームに似てるよな?」


俺「そんなことないよ!ネギだって、ジョニーデップに似てるよ!」

 

2人爆笑。

ここに「チームパイレーツ」が誕生!!!


同い年の2人で、南米を大冒険することに...

 

 

.....

「おじいちゃん!ここからが好きな話なんだから、絶対に居眠りしないでね!僕も楽しみにしてるんだからね!!」

 

そう彼に急かされるので、僕は話を続けた。